今回はお客様の車を青からアバルトのグリジオガンポボーロに全塗装をしましたので、作業内容を公開させていただきます。

作業前

今回の車はフィアットのムルティプラです。
名前はイタリア語のmultipla(多様性)に由来しているそうで、その名の通り街中でなかなか見かけないような奇抜なデザインの車ですね。
ロービームの位置は一般的な車と変わらないですが、ハイビームがAピラーの根本にあるといった構造になっているみたいです。
オートマチックトランスミッションを載せると非力すぎるという理由でAT車の設定がないなど、デザイン以外にも尖った設定がある車でなかなか面白い車だと思います。

このムルティプラは前期型で、生産が1998年から2004年と今から20年近く前となっており、
入庫の時の状態は見ての通り、直射日光が当たる部分が塗装がヤレており下地処理が必要な状態でした。

作業内容

今回はアバルトのグリジオガンポボーロに色替え全塗装です。
バンパーの樹脂部分はラプター塗装をしました。

作業中

まずは下地処理をしていきます。
塗装が悪い部分をひたすら削っていきます。ほとんど青色の部分が残らなかったです。
悪い部分を残して塗装をすると、新しく塗った部分の下から模様のように浮いてきてしまうことがあるからです。

ペーパー悪いところを削った後にサフェーサーという下地材を塗りました。


サフェーサーは悪い塗装の部分を削った後の状態の上から、全塗装をして塗られる塗料がより強く維持できるようにする為の塗装と言えます。
そして塗料で埋まる程度の小さな傷や穴なども消してくれます。

サフェーサーを吹いてしっかり乾燥させた後に塗面を平滑にするためにペーパーで研いだ後、
ブースに移動をさせてマスキングをしてから塗装に入ります。

ボディーの塗装が完成しました。
色はグリジオガンポボーロというアバルトの色です。
アバルトの象徴のような色だそうで、色の名前もアバルトの本拠のイタリア語で構成されています。
グリジオはイタリア語でグレー、ガンポボーロは飛行場という意味だそうです。

イタリア車にはイタリアの色が似合いますね。
グレーのソリッド姿は現代にもマッチするようなオシャレさがあります。

ボディーの塗装が終わったら、分解をしたパーツの塗装をしていきます。
カウルトップはボディーと同色だったので、ボディーど同様の下地処理をしていきます。


バンパーなどの黒色の部分はラプター塗装の塗り分けを希望をされていたので、先にボディー色を塗る前にラプター塗装をしていきます。
ラプター塗装は防傷・防錆・防汚など多機能の耐久性を実現したイギリス製の高耐久ウレタン塗料を吹き付けた塗装になります。
見た目的な特徴は艶消しの黒を塗ったときは艶はないものの、塗面はツルッとした感じに仕上がりますが、ラプター塗装は写真にも見て分かる通りブツブツした仕上がりになります。

ラプター塗装が完全に乾燥をしたら、ラプター塗装の部分をマスキングをしてボディー色の塗装に移ります。
ラプター塗装にかからないように際まで綺麗にマスキングをして、ボディー色の塗装が終わったら塗ったところまで剥がさないように丁寧に剥がしました。

分解をしたパーツも全て塗り終わって乾燥をさせます。
慎重に組み付けて最終チェックが終わったら全塗装の完成です。

完成

(完成後の写真は後ほど掲載をします。)

完成しました!形が独特で他とは被らないデザインなので、流行りのグレーに全塗装で塗装と一新したら新車と間違えられても不思議ではない今っぽさがありますね。
古い車を手入れして長く乗り続けたい方、他とは違った色でカスタマイズもして車を楽しみたい方、
国産車・輸入車問わずにお受けしています!
是非一度、全塗装工場 Ballers(ボーラーズ) にお問合せください!