今回はアバルト595を同色全塗装をしたので、作業内容を公開します。

作業前

今回入庫をした車はアバルト595です。
チューニングメーカーとしてフィアット傘下に置かれていて、フィアット500をはじめとした車を現在もチューニングして販売していますね。
この可愛い見た目からは想像できないエンジンの音が魅力な車です。

塗装状態はぱっと見は綺麗なそうですが、

ルーフとボンネットが色褪せしており、所々クリアーがめくれていました。
赤色と同じくらい色褪せを起こしやすい色として黄色があげられることが多いです。
それは赤色と同じ理由で、顔料の原子の結びつきが紫外線によって切られてしまうので紫外線にはとても弱いです。

作業内容

同色全塗装でドア内塗装なしのパックです。
同色塗装ですが、ルーフは黒に色替えをします。
ルーフとボンネットは下地作業をしました。

作業中

まずはボディー全体にペーパーで足つけ作業をしながら、ルーフとボンネットの下地作業をしていきます。
下地処理をしないと新しく塗料を塗っても、剥がれたり、古い塗装との密着が悪く浮いてきたり早期劣化に繋がる原因になってしまいます。
なので、塗装は下地をどう処理するかで品質に関わってくるのでとても大事な作業です。

ボンネットは塗装全体が悪かったので、ペーパーでしっかりと古い塗装を落とした後にサフェーサーという下地材を吹きつけで塗りました。
サフェーサーはペーパーで古いとそうを落とした後の状態と新しい塗料の密着性を上げてくれたり、塗料で埋まる程度の小さな凹みや傷などを埋めてくれる役割をします。

サフェーサーを吹いた後に乾燥をさせて、ペーぱーで研いだら塗装ブースに移動をさせて塗装をしていきます。

まずは本体の色を塗る前に、本体色の部分はマスキングをしてルーフを黒に塗りました。

ルーフを黒に塗って完全に乾燥をさせたら、本体色の塗装をします。
既に塗り上がったルーフの部分をマスキングをして、本体色の塗装の部分だけ露出させます。

黄色の塗料はなかなか曲者で、他の色に比べて塗料がのりにくいのです。
この車は元々が黄色だったので従来通りに塗ることができますが、黄色に色替えとなると下地を塗ったり、
塗る回数を増やしたり調節をしながら塗装をします。

塗り終わりました。
しっかり乾燥をさせてからマスキングを外しました。
分解をしたパーツも本体同様に塗装をして塗装は完成です。

塗装が完成したら、組み立てをしていきます。
組み立てが全て終わったら、動作や塗装の最終確認をしていきます。

エンブレムやステッカーも貼りました。
元の場所にちゃんと戻すために分解のタイミングでエンブレムを外す前に、型紙を作っておきます。
こうすると塗装後も元に合った位置にずれることなく戻すことが可能です。

完成

完成しました!
塗装がやれていた部分以外の塗装状態は良かったですが、塗ってみたら全体的に黄色が戻ってきました。
はっきりした黄色に塗り分けをしたルーフの黒色が映えてかっこいいですね。
色や艶が戻った状態の洗車は新車の納車時の気分みたいで楽しいと思います。

ルーフの塗り分けはこのような感じです。
元々古さを感じないデザインの車ですが、塗り分けをするとより今どきっぽさがありますね。

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